私は相変わらず政治犯である
2007年6月24日
(スタッフ経由で獄中から更新していた当時のブログより

 そうでないと云う者が万が一あるならそいつは文盲だろう。
 私がこんなショボい容疑で長期の拘束を受けている理由は、あくまでケーサツ側の云いぶんとしてさえ「任意出頭しなかったから」である。こんなメチャクチャな話があるか。出頭しない自由があるから「任意」なのだ。「任意出頭しなければ逮捕する」というのは前衛芸術家以外が使用してはならない没論理だ。
 ところが日本のケーサツ様はこの没論理を年がら年じゅう口にしているし、困ったことに日本の国全体が没論理で成り立っているようなところがあるから、もうなんかこの国の司法システムそのものが前衛芸術みたいになってる。「任意出頭しないから逮捕させてくれ」という前衛警察の前衛的な要請に、「うん、いいよ」と許可を与えてしまう前衛裁判所。
 私が逮捕・勾留されているのは、この日本的な、“前衛的コミュニケーション”を拒否したからだ。
 うんと分かりやすく云えば、「任意出頭をしてください」とケーサツ様に云われたら、必ず出頭しなければならないことになっていて、「任意だったら行かなくていいじゃん」と正しく論理的に考えることができる人の方がむしろ稀で、そういう正しい論理を口に出したりまして行動の基盤としたりすることは、この国ではかなり危険なことだ。

 「任意出頭してくれなかったから逮捕した」
 これは実際、今回ケーサツが何度も私の目の前で繰り返し口にしている言葉だ。
 ケーサツのこのセリフを大問題だと思える人は私が政治犯であることに異論なかろうし、このセリフに何の疑問も感じられない人は、これはもう文盲なのでまず小学校へ行け、小学校へ。