私が手を染めた恐るべき犯罪の全容
2007年6月23日
(スタッフ経由で獄中から更新していた当時のブログより

 私は告白しなければならない。私の犯した罪の大きさを。自ら真摯に切開する勇気を、神よ私にお与えください。
 私は何と恐ろしいことをしてしまったのでしょう。夜間のみ一方通行とすることを、恐れ多くも鹿児島県警公安委員会というシカルベキスジが一方通行的に決定した二車線道路を、あろうことか逆走したのです。標識を見逃したとはいえ、またそもそも二車線である上にその時たまたまなのか通行量も少なく片側車線はガラ空きだったとはいえ、一方通行であるはずの道路を突如逆走してくる、50ccもの排気量を持つ鉄とプラスチックのカタマリを目にしたドライバーや歩行者の抱いた恐怖はいかばかりであったか察するに余りあります。
 私の犯した罪はそれだけではないのです、時速30km以上で走行することが、自他に対して生命の危機をも及ぼしかねない極めて悪質な行為であると、恐れ多くも国権の最高機関たる立法府の手で道路交通法なるレッキとした法律の文言としてオゴソカに禁じられていることを知りながら、50ccもの排気量を誇り走る凶器そのものである原動機付自転車をなんと時速50kmもの危険極まりない猛スピードで運転したのです。片側二車線の広い道路の端を暴走する私の原付の横を、法を遵守して時速60kmという極めて安全な速度を守った上でのことでありましょうがビュンビュン追い抜いていく乗用車や大型トラックのドライバーたちに実は与えてしまっていた恐怖心もまた察するに余りあります。ましてや歩行者の……いや歩行者などめったに見られないとんでもない田舎地点ではありましたが、そんな事は云い訳にはなりません。ごくごく稀には歩行者もあるだろうに、時速50kmもの非常識な猛スピードで暴走するなど人命軽視もハナハダしい。
 このように凶悪な私を、原付魔ゆるすまじの強い信念を持って追及し、苦心の捜査を実らせついに捕縛した鹿児島中央警察署交通課の鬼刑事たちが、往来の平和を久方ぶりに取り戻したという達成感と、この凶悪犯罪者を一刻も早くそれにふさわしい場所すなわち監獄へ叩き込まねばという責任感から、制限速度80kmである八代‐鹿児島間の九州自動車道を、ついつい時速120kmで走行し護送してしまったことは、これは国家権力のやることですからまことに結構なことで、誰からも責められるスジアイではありませんし、何か文句があるなら署でじっくり聞いてあげますから任意出頭してください。